「夏にウール?」と驚かれることがあります。確かに、ウールと聞くと冬のセーターを想像する方が多いでしょう。でも、私たちがHawke's Bay牧場から仕入れているメリノウール(18.5ミクロン)は、夏の使用を前提に選んでいます。その理由は、素材の構造にあります。
ミクロン数が着心地を決める ¶
ウールの繊維の太さはミクロン(μm)で表されます。一般的なウールは25〜30ミクロン程度で、肌に触れるとチクチクする感覚があります。18.5ミクロンのメリノウールは繊維が非常に細く、肌に触れても刺激を感じにくい。夏に直接肌に当たるストールとして使えるのは、このミクロン数があってこそです。
温度調節機能:冷房の効いた室内で ¶
ウールの繊維は中空構造になっており、空気を含むことで体温を一定に保つ働きがあります。夏の冷房環境では、外気温との差が10度以上になることもあります。そういった環境でメリノウールのストールを一枚羽織ると、体が急激に冷えるのを防いでくれます。薄手のリネンブラウスの上に重ねるのが、私たちのお勧めの使い方です。
吸湿・放湿性:汗をかいても不快になりにくい ¶
メリノウールは自重の約30%の水分を吸収できると言われています。吸収した水分は繊維の内部に取り込まれるため、表面はさらっとした状態が続きます。夏の屋外から冷房の効いた室内に移動するような場面で、この特性が活きます。ただし、長時間の激しい運動には向きません。あくまで日常的な移動や屋内での使用を想定しています。
植物染料との相性 ¶
今シーズンのメリノウールストールは、京都の「染工房 藍生」が植物染料で染色しています。化学染料と比べて発色は穏やかですが、経年変化が美しく、使い込むほど色が落ち着いてきます。植物染料はウールの繊維との親和性が高く、色落ちも比較的緩やかです。初めて洗う際は、単独で手洗いすることをお勧めします。
夏のウールは、使い方を知れば一年で最も活躍する素材の一つになります。実物の質感はぜひご来店で確かめてください。ご来店・ご予約についてはお問い合わせページからどうぞ。